東北の旅から帰ってきて早くも一か月が過ぎようとしている。今でも夢見心地で、花巻で過ごした日々を思い出すと胸の高鳴りを抑えきれずに、すぐにでも飛んで帰りたい気持ちでいっぱいだ。そう、行くのではなく、帰るのだ。花巻は私にとって心のふるさとなのだ。

花巻のいたるところに賢治が息づいている。気の向くままに街をぶらぶら歩いていたら、すっかり童話の世界に迷い込んだかのような気分になった。賢治は童話集「注文の多い料理店」の「序」にこう書いている。「ほんとうに、かしわばやしの青い夕方を、ひとりで通りかかったり、十一月の山の風のなかに、ふるえながら立ったりしますと、もうどうしてもこんな気がしてしかたないのです。ほんとうにもう、どうしてもこんなことがあるようでしかたないということを、わたくしはそのとおり書いたまでです」。私は、賢治の物語を思い浮かべながら、花巻の自然の中に自分の身をどっぷりとつけると、本当にそんな気がしてくるのだ。 ところが、同じ景色を見ていても、それらの情感をしっかりと言葉で書き留めたのは賢治一人だけだった。生涯その地をこよなく愛し続けた彼だからこそ、書けたのではないかと思う。

花巻の透き通った風の中に立っていると、不意に中国の詩人・艾青の「我爱这土地(私はこの土地を愛している)」という詩を思い出した。その一節は「什么我的眼里常含泪水?/对这土地得深沉……」である。「私の眼はどうしていつも涙を湛えているのだろう。それは、私がこの土地を深く激しく愛しているからだ」とでも訳すのだろうか。彼は嘘なんかついていない。

日本にも涙が出るほど自分の土地を愛し続けた詩人がいた。「ヒドリノトキハナミダヲナガシ」と「雨ニモマケズ」にある。日照りの時にも涙ぐむ賢治は、この度の東日本大震災の惨状を目の当たりにしたら、どれほどまでに心を痛めたことであろうか。

賢治とトシかも?
花巻のいたるところに賢治が息づいている
展望大食堂140円のジャンボ ソフトクリームを食べた
みみずく
賢治セットを注文した
河童だらけ
河童と握手した
かわいいカッパ交番
カッパ淵
河童の郵便ポスト
似合ってるかな(笑)



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