斎藤部長、謝さんと三人で「明石海峡大橋 海上ウォーク」というイベントに参加した。今まで、何度も車で橋を通過したが、自分の足で渡るのはこれが初めてだった。車で渡る時は、ただ車窓から漫然と風景を眺めているだけで、橋を渡っているという実感がないが、こうして、てくてく歩いていると、コンクリートのがっしりした感触が足元から伝わってくる。 

眼下には紺碧の海が果てしなく広がる一方、頭上では、車が轟々と音を立ててひっきりなしに往来していた。海面から70メートルくらいの高さにある道を、人々はゆっくりと歩いていた。あたかもスピードアップした現代から取り残されたように。慌てる必要はない。

ゆったりとした時の流れに身を委ね、人々は焦らずゆっくりと、しかし着実に進んでいった。中でも印象的だったのは始終手をつないで歩いていた老夫婦だ。黙々と歩くお二人の背中を眺めていると、彼らは橋を歩いているというよりは、人生そのものを歩んでいるように見えてならない。あんな風に手をつないで支え合って歩いていたら、きっとどこまでも、世界の果てまでも行けるんだろうな、と思った。

てくてく歩く
うろこ雲
船から見た夕日

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